Flaskアプリケーション用のDockerfileを作成する
By khoanc, at: 2023年6月8日13:26
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Flaskは、軽量かつ強力なPython用ウェブフレームワークであり、ウェブアプリケーションやAPIの開発に広く使用されています。小規模プロジェクトには最適ですが、Djangoはより大規模なプロジェクト向けです。
Dockerを使用すると、Flaskアプリをコンテナ化して、さまざまな環境で一貫した動作を確保することができます。
このガイドでは、初心者や簡単な設定を探しているユーザーにとって理想的な、Flaskアプリ用の最小限のDockerfileを作成する方法を説明します。
Dockerとは何か、そしてなぜFlaskと共に使用するのか?
Dockerを使用すると、開発者はアプリケーションとその依存関係を独立したコンテナにパッケージ化できます。Flaskアプリの場合、Dockerには次の利点があります。
- 移植性: 開発、ステージング、本番環境でアプリが同じように動作することを保証します。
- 依存関係の分離: Pythonパッケージ間の競合を回避します。
- 共有の容易さ: チームと単一のDockerイメージを共有したり、シームレスにデプロイしたりできます。
前提条件
このガイドに従うには、以下が必要です。
- 基本的なFlaskアプリケーション。
- システムにインストールされたDocker(Dockerをここからダウンロード)。
- 基本的なFlaskとDockerの概念に関する知識。
Flaskアプリ用の最小限のDockerfileの作成
Dockerfile
は、Dockerイメージを構築するための手順のセットです。以下は、簡単なFlaskアプリ用に作成するための手順です。
ベースイメージの選択
軽量のPython Slimイメージをベースとして使用します。
FROM python:3.10-slim
このイメージには、不要な余分な機能を含まないPythonが含まれているため、ニーズに効率的です。
作業ディレクトリの設定
アプリケーションのコードが存在するディレクトリを指定します。
WORKDIR /app
これにより、コンテナのファイルシステムが整理され、後続のコマンドが/app
ディレクトリで実行されます。
依存関係のインストール
requirements.txt
ファイルをコンテナにコピーし、依存関係をインストールします。
COPY requirements.txt /app/
RUN pip install --no-cache-dir -r requirements.txt
--no-cache-dir
フラグは、ファイルをキャッシュしないようにして、イメージを軽量に保ちます。
アプリケーションコードのコピー
Flaskアプリのコードをコンテナにコピーします。
COPY . /app/
これにより、ローカルプロジェクトディレクトリからコンテナの/app/
ディレクトリにすべてのファイルが転送されます。
ポートの公開
Flaskのデフォルトの開発サーバーポートであるポート5000を公開します。
EXPOSE 5000
これにより、コンテナが実行されているときにポート5000でアプリにアクセスできるようになります。
アプリを実行するコマンドの設定
Flaskアプリケーションを起動するデフォルトのコマンドを定義します。
CMD ["python", "app.py"]
app.py
をFlaskアプリケーションのメインファイルの名前に置き換えてください。このコマンドはFlask開発サーバーを起動します。
コンテナの構築と実行
Dockerイメージの構築
Dockerfile
を含むディレクトリで次のコマンドを実行します。
docker build -t flask-app .
これにより、flask-app
という名前のDockerイメージが作成されます。
Dockerコンテナの実行
コンテナを次のように開始します。
docker run -p 5000:5000 flask-app
これにより、コンテナのポート5000がローカルマシンのポート5000にマッピングされます。ブラウザを開き、http://localhost:5000
に移動して、実行中のFlaskアプリを表示します。
本番環境向けの拡張
上記のセットアップは開発に適しています。本番環境では、次の点を考慮してください。
- Flask開発サーバーではなく、
gunicorn
をアプリケーションサーバーとして使用します。
- HTTPリクエストの処理のために、
nginx
をリバースプロキシとして追加します。
docker-compose
を使用して、データベースなどのサービスを管理します。
一般的なエラーと修正
依存関係が見つからない
依存関係がインストールされていない場合は、requirements.txt
ファイルが正しいディレクトリにあることを確認し、コンテナを再構築します。
docker build --no-cache -t flask-app .
アプリが実行されない
コンテナ化の前に、Flaskアプリがローカルで動作することを確認してください。エラーについては、コンテナのログを確認します。
docker logs
結論
これで、Flaskアプリをコンテナ化するための最小限のDockerfileを作成できました。この方法は、開発ワークフローでDockerを活用するための堅実な出発点となります。本番環境の設定を試行し、マルチコンテナセットアップの管理にDocker Composeなどの追加ツールを検討してください。
さらに詳しい情報については、DockerドキュメントとFlaskドキュメントを参照してください。
完全なDockerfile
はこちらです
# 軽量なPythonイメージをベースとして使用
FROM python:3.10-slim
# コンテナ内の作業ディレクトリを設定
WORKDIR /app
# requirementsファイルをコンテナにコピー
COPY requirements.txt /app/
# 依存関係をインストール
RUN pip install --no-cache-dir -r requirements.txt
# アプリケーションコードをコンテナにコピー
COPY . /app/
# Flask開発サーバー用にポート5000を公開
EXPOSE 5000
# Flaskアプリを実行するコマンドを設定
CMD ["python", "app.py"]